最近、ある小学校で食品に含まれるビタミンCの濃さを比べる実験授業をしました。
児童はビタミンCと言えばレモン、レモンと言えばビタミンCという観念が植え付けられてしまっているようで、この実験では、本当は身近なものでもレモンよりズーットビタミンCが濃いものがあることを知らせ、世の中に流布してることを鵜呑みにせずに、自分で調べ、正しい認識を獲得することの重要性を伝えます。
このテーマは当ブログでも過去に紹介した「お茶で嘘が暴露できる、ブラックマネー詐欺」(クリック可)と強い関連があります。
実験で調べるのは、レモン果汁、キウイ―果汁、黄パプリカ、赤パプリカ、普通のに飲むのと同じくらいの濃さの煎茶。
これらの内で、ビタミンCが一番濃いのは何でしょうか?一番薄いのは?
児童の実験結果の整理したものをご覧ください(クリック可)。
結果は;普通のに飲むのと同じくらいの濃さの煎茶>赤パプリカ>黄パプリカ>キウイ―果汁>レモン果汁
でした。この実験で、ビタミンCと言えばレモン、レモンと言えばビタミンCという刷り込まれた知識は打破され、レモンよりビタミンCが濃いものがある。ビタミンCって、黄色で酸っぱいという思いこみも打破されます。色も酸っぱさもビタミンCとは別のものに依っているのです。こういうことを実験で知ることも重要ですが、この実験で伝えたい一番大事なことは、世間で流布してる”知識”を鵜呑みにせず(「みんながそう言ってるから」ではなく)、本当かなと思って自分で調べる(自分でそう信じる根拠を自分でしっかりつかむ)ことの大切さでした。これは理科だけのことではなく、生きていくうえでとても大事なことですネ。
3 件のコメント :
商業主義・営利主義に、はてな?と立ち止まって考えるのも
とても大事かと思います。
一方、 昔の人の知恵も捨てがたいと思います。
梅は三毒を絶つ 梅はその日の難逃れとか言われている
うめには、クエン酸、リンゴ酸が豊富に含まれていて、
クエン酸には解糖系抑制作用があり、炭水化物と同時に摂取すると、
グリコーゲンを効率的に蓄積することができ、疲労回復に役立つとか。
カルシウム吸収促進効果もあるそうです。
梅ジャコオムスビを巻く焼き海苔にはビタミンCがかなり多く
含まれているようで、昔の人は良い携帯食を考えたものだなぁ
と感心します。
クエン酸というのは重要なんでしょうね。
レモンの酸っぱさは実はクエン酸。
レモンが疲労回復に効くのはクエン酸の働きでしょうね。
ビタミンCは骨や血管形成、風邪などひかない身体づくり、
美白等に効くので、即効性の働きではないんですね。
役割をきちんと説明しないといけませんね。
焼きノリにビタミンCが沢山含まれているのには
驚きでした。
もう一つ答えてなかった。
昔の人の知恵にすばらしいものがある。そうですね。
実体験から得た知恵だと思います。
それを受け入れるとしても、QQさんのように
受け入れる理由をきちんと持って受け入れたいもの
だと思います。
古文の現代語訳のように、昔の知恵を今の知識で
理解する。子どもたちにもそう伝えたいですね。
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