買って驚いた。本の帯に「戦後」を問う衝撃のベストセラー!毎日出版文化賞 司馬遼太郎賞 紫式部文学賞 受賞!とある。凄いぞと思って読みだした。日本の学校に馴染めなかったマリがアメリカの高校に留学した設定になっている。第一章 十五歳 アメリカの最果ての町にて という題の章から始まるのだが、読んでいきなり霧の中に放り込まれた感覚になる。章を進めて行っても、時間が飛んだり、単純頭の私には頭の中がウニになるような感覚がして、途中読むのが滞った事もあったが、本の題目そして主題と伝わる内容への興味、いったい私は何処へ連れて行ってもらえるのか?という興味は衰えず、やっぱり読んだ。最終章になって、途端に視界が晴れる。その章は、アメリカの文化に馴染めず、落ちこぼれたマリに、進級を賭けたディベートが課され、「天皇の戦争責任」に対して検事の立場に立たされる。さてあまり書かない方が良いと思う。ただ言える事は最終章になって俄然面白くなり、霧の中にいる感覚で読んでいたことがつながってくる。そして最後の9ページは爽快感を持って読むことが出来る。
「たとえ困難でも、泣きたくても逃げ出したくても、肉体をもってある位置に生まれついた以上、全うすべきことがある気がしただけです」だけ引いておこう。
2 件のコメント :
文字数の多い複雑な文章に目を
通すのが面倒になってきていますが・・
なんだかスルーできないですね。
ご紹介ありがとうございます。
そうですか?お読みになれますよ、キット
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