2014年9月21日日曜日

ブァロットン展@三菱一号館美術館

9月20日に二重橋駅近くの三菱一号館美術館に、ブァロットン展を見るべく行って来ました。9月23日までなのでギリギリでしたが。19世紀中ごろから20世紀初期に生きた画家の展覧会。絵心などない私の言、何の批評の力もないのですが、私は少なくも春に見たバルテュス展より楽しみました。
冷たい炎の画家と言うのですが、私はそれほどその感を持ちませんでした。寧ろ、「裏側の視線」と言う表現に、何故かストンと腑に落ちる感じを持った次第。線がはっきりしていてコントラストの人という印象を持ちました。黒白の木版画もなかなか面白く、下の「怠惰」という題のついた木版画(写真はパンフレットから頂戴)、しばらく見入りました。また、示していませんが「突風」と言う黒白の木版画にも惹きつけられました。特に砂塵の向こう側で、慌てて逃げようとするネコの姿を丸みを持った白黒の曲線の縞模様だけで表現しているのが面白く、しばらく立ち尽くしました。

ブァロットンは浮世絵などを集めて日本の絵の研究もしていたようですが、右上の絵は「月の光」と題する絵ですが、ふと琳派の絵をチョッコット思い浮かべ、印象深く残りましたね。写真はクリックすると大きくなります。

三菱一号館を含むビル群の中庭にはレストランが幾つか面していて、美術館の2,3階の窓から中庭を眺めることが出来ます。人々がレストランの内や外(中庭のテラス席)で昼食をとっていましたが、窓から眺めると何処かヨーロッパの街角を見ているようでもあり、ヨーロッパの街角の絵を見てるような気にもなりました。日本の都会の街角の変貌ぶりを改めて感じました。

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