小田急が止まってしまって、このままでは海老名の演奏会に間に合わないと思ったが、こんな時は鉄道マンに聞くに限ると、駅員氏に相談したら、渋谷(田園都市線)中央林間(小田急)大和(相模鉄道)海老名という大迂回をアドバイスしてくれた。この大迂回作戦のおかげで漸く開演15分前に会場に到着。
この会に誘ってくれた旧知のKNさん夫妻と合流。
出演は海老名に拠点を置いて活動する崔宗宝さん(バリトン)、その芸大での同期生の森麻季さん(ソプラノ)宗宝さんの兄でアメリカで活動する崔宗順さん(バス)の歌唱と王晶さんの二胡演奏があった。
司会は青島広志氏。軽妙な司会と新居由佳梨サンの見事な伴奏でとても楽しめる演奏会であったが、特にお兄さんの崔宗順さんの素晴らしいバスの歌が強く印象に残った。こういうバスはなかなか聞けるものではあるまい。
第一部では宗順さんが中国の歌曲を2曲、宗宝さんが日本の歌曲(彼は4日もかけて行われる、日本歌曲のコンクールで奨励賞を受賞したとのこと、三好達治作詞、中田喜直作曲の”木兔”(みみずく)は素晴らしかった)。ついで王晶さんの二胡演奏。森麻季さんの早春賦とStand Alone(NHKの坂の上の雲のメインテーマ)去年の11月にアップされたもののようです。更に宗宝さんと”初恋”のデュエット。宗宝・宗順兄弟のトロイカとアメイジング・グレイス。
15分休憩後、王晶さんの二胡による、マスカーニの”アベ・マリア”。二胡の事は良く分からないが、しなやかな腕の動きが、のびやかなメロディーを生んでいるようで、素晴らしいテクニックの持ち主と思った。
その後はオペラのアリアを夫々1曲づつ、宗順さん(哀れなる父の胸は(シモン・ボッカネグラ))、宗宝さん(懐かしい眺め(夢遊病の女))、森さん(私のお父さん(ジャンニ・スキッキ))と続いた。次に宗順さんアメリカ民謡”ネコを買ったよ”、宗宝さんイタリア民謡”帰れソレントへ”、森さんがヨハン・シュトラウスの”春の声”でプログラムを締めくくった。トリで歌うこの歌は森さん得意のコロラチューラ技法を使う歌。流石で素晴らしかった。(2007年の発表だそうですが)
その後、アンコールで宗宝さんが宮沢賢治の”雨にも負けず”に曲を付けた歌曲を歌ったが、力強くていいなあと思った。
お兄さんはムソルグスキーの”蚤の歌”、
森さんが王さんの二胡と一緒にマスカーニの”アベ・マリア”を今度は歌で、
最後の最後に”エーデルワイス”を演奏者3人そして会場の人たちも交えて歌い終わった。
最後の方に、青島さんから宗宝さんが3.11大震災の復興を願ってというチャリティーコンサートをやっていて、その収益金は「崔宗順東日本大地震支援奨学基金」に寄付し、被災地から音楽の道を志す人に奨学金を出そうという計画とのはなしがあった。奨学金対象に選ばれた人は出来るだけ早い機会に演奏会に出るチャンスを作って、チャリティーに寄与させることも考えているとのこと。海老名では3月18日に行われるが、以下のようなパンフレットが配布された。
たまたま、会場で出会った理科の会のKDさんのご夫妻、更にKNさんの友達夫妻と計4組8人で、海老名の居酒屋でしばし歓談して帰ってきた。疲れたが、久しぶりに楽しい一日だった。
3 件のコメント :
崔宗宝さん、素晴らしい!!!
100箇所の「日本の里」で、無料でボランティアコンサートを開催するって、日本人でも大変な事だと思います。生のクラシック演奏と歌を初めて聴いたお年寄りや子供たちは何と幸せで大きな喜びを感じた事でしょう。この喜びは、また違う喜びを生んでいくと思います。歌声を聴いて、私まで大きな喜びに包まれ、元気を頂きました。
崔宗宝さんの里山コンサート、そしてチャリティーコンサート。3月18日は是非、行って応援したいと思いました。
氏のボイストレーニング受けられたらなー、でも高いだろうな。
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