1月31日、2月12日の当ブログでふれましたように、本日市内の小学校で、2極モーターを作る授業をしました。
6年生の1クラスあたり2時限分で3クラスの予定でしたが、時間が足りず、本日は3時限連続の授業を2クラスで、明日残りの1クラスに対して3時限の授業をします。
途中に入れたトイレ休憩も含め155分、全く集中が切れることなく、最後にモーターが回る理由の説明も集中して聴いていました。さめたような顔をする子がいるのではないかと心配しましたが、みんな一生懸命でした。
理科離れと云うけれど、実は機会がなかなか得られないだけで、彼らはこう云う実験への希求心が強いんだという、以前に持った観測は確かなものと思いました。
実際の授業進行は特に最初のクラスが大変でした、途中でホッチキスの玉を使って準備した回転子が壊れたり、整流子が外れたり、エナメル線が切れてしまったり、といったことが続出。その修理をしたり、やり直しの対応に追われました。このクラスは昼食時には皆で感想文を寄せてくれました。そのコピーをもらってきました。「身近なものを利用して何かものを作ることを考えたい」と云う一文が目に飛び込んだときは、やってよかったと思いました。ここが狙いの一つでもあるのですから。
トラブルがかなりあったのに、皆が喜んでくれているようでした。いずれ整理してまとめて置きたいと思います。
2番目のクラスでは、エナメル線を巻く際の回転子の取り扱い方に関する我々の注意の仕方に、前の授業の経験が生きて、トラブルは随分減りました。
二つのクラスともに、授業の中ではモーターが回るところまでに至らず、後になってやっと何とか廻った子が3,4人いましたが、最終的にはその日のうちに、全員のモーターが廻りました。
かなり強い磁石を使ったためか、勢いよくモーターが廻り、子供たちには強い印象となって残ったようです。
こちらが何も言わないうちに、「両端につけた磁石をひっくり返すと、モーターが逆に回転した」と、目を丸くして報告してきた子もいました(一旦とめて、固定子に付けた磁石の方向を両方ともひっくり返して廻すと回転方向が逆になった意味で、電池の+-の極をひっくり返してもそうなりますネ)。
友達の磁石を借りて磁石を重ねて、強力にしたら、あらら廻らくなっちゃた子もいたとのこと。磁石の磁力が強すぎて回転子が拘束されちゃうのですね(「超特急」なんて声が聞こえたのはそれをしようとしてたのでしょうか)。二つの整流子の間隔にも寄りますが、電池をつないで、手でちょっとまわそうとしても、磁石が強くって戻っちゃたのでしょう。とにかく探究心旺盛でうれしいことです。
固定子の片側だけに磁石をつけて廻っちゃっうと云う実験もした子がいたようです(磁石が強力なので勢いで回ってしまうのですね)
勿論、手放しで喜んでばかりはいられません。材料の準備に関する反省事項も有ります。完璧で何事もなくスイスイ行ってしまう物ではいけないですが、どんなものが教材として適切かと云う事を考えながら、改善して行きたいと思います。
TOさんが撮影してくれた最初の授業の様子の写真を添付します。
10 件のコメント :
権兵衛先生、楽しかったですね。
学校とシニアのコラボ成功例ですね。
でも準備が大変。コストもかかる。何とか行政との協働事業を企画してください。
達夫さん
準備期間でかなり疲れましたが、それが心地よく消えるような気分でした。
準備時間をまだちゃんと調べてませんが、かなり使い。
材料費全てで、児童一人当たリ200円強となると、大変ですね。
素晴らしい!
これこそ本物の生きた授業そのものですね。
今最も求められている教育ここにあり!
感動で拝見いたしております。
トントンさん
サンデー毎日になって初めてできること。
学校とシニアが連携して、シニアは学校をあくまでも補う立場で、子供たちの教育の充実に資することが出来れば素晴らしいことだと思っています。
理科の特別授業の成功おめでとう御座います、色々準備らで大変でしたでしょうが、
子どもたちの楽しそうな授業風景が浮かんできます。
モーターの製作は子供たちが大きくなっても憶えている事でしょう。
遣り甲斐がありましたね。
おがちゃん
自分で作った材料の弱点はある程度は分かるので、それなりに気を遣います、彼らは普通に取り扱います。そんなで、今後のためにも材料の強度の検討をせねばなりません。
苦しみながらも良い船出が出来たと思います。
菊池さん
おかげ様でよい記憶となってくれそうです。
身近なものを使って工夫することに喜びを見いだしてほしい。そう願っています。
子供たちの心に何人かは何時までも残るでしょうねぇ~。大人になってから思い出してくれるといいかもですが、そうもいかないかもです。お疲れ様でした。
中さん
数人の子供の好奇心を揺り動かせたらな~と思っています。
モーターはブラックボックスではないと感じた子が少なからずいたのではないかと思います。
理科離れではなく、大人たちが理科離しをやってるのだ、子供たちは理科の実験に飢えていると思いました。
商業主義蔓延のおかげで、我々が子供のころにあった、安い教材が無いか、あってもすごく高いのです。今回の教材は何とか一人200円でおさめました。これでも学校にとっては大きな出費なのです。普通に教材として求めれば、あっても1000円でしょう。
200円よりもっと安いものを作ろうと考えてます。
コメントを投稿