お話はかなり専門的だった。地質学は疎い私には全く暗く、なかなかお話の意図がつかめなかったが、後半に入って、ああこれが前に話されたことと結びつくのかと思って聞くところもあった。
後半を簡単に云うと、丹沢山塊はフィリピン海プレート上の伊豆・小笠原弧と本州との衝突の産物で,地震の時に良く紹介されるように、衝突によってフィリピン海プレートが沈み込むが,火山帯と重なる伊豆・小笠原弧は暖かく、その場合はなぜか単に沈み込むだけでなく、境目にある地底の岩石を押し上げるらしい。これが丹沢山塊を形成したと言われたように思う。とても詳しく紹介する能力を持ち合わせないが、富士箱根、御坂山地、丹沢山地、伊豆半島も、上から見渡すと案外面白い構造だ。青池博士が示されたビューグラフのうち一般的と思われるものを写した写真をスライド5枚にした。5枚目は多分グリーンの部分がいまの陸地(Mt. Fuji-->を入れたのは私)で、太平洋には伊豆・小笠原弧が広い範囲に広がっている。この地帯は暖かい地域である故、今後も押し寄せて来るのだから、沈み込むだけでなく陸地を増やしていくことになりやしないだろうか。版図拡大!ただし年3cm(聞き間違えてなければ)の速さらしいが。
(話は、プレート移動衝突による大陸形成の機構にまで及んだ)
次回の市立博物館の 日曜講演会は8月24日(14-16時)で演題と演者は「丹沢のカエルやサンショウウオ」で首都大学東京の助教の草野 保氏とのこと。