2011年2月23日水曜日

バリトン プラシド ドミンゴ

2月20日からNHKでメトロポリタンオペラが連日放映されている。昨夜は3大テノールの一人ともてはやされたプラシド ドミンゴ(Placido Domingo)が歌劇”シモン ボッカネグラ”の中でバリトン歌手が担うタイトルロールとして登場した。
もともとバリトンだったのがテノールに変更、トップテノールとして長い間世界中に君臨していたが、3大テノールとして肩を組んで、世界を回るころから退潮の兆しがあったように思う。指揮者としても活躍してきたし、もう引退だろうと思っていたら、バリトンに挑戦と聞いて素晴らしい!と思っていた。

だが、今年の正月にやはりバリトンがタイトルロールを担う”リゴレット”にリゴレットとして登場したのを見たが、宮廷の中で、背中に大きなこぶを持つ道化役の男の屈折した様子を演じるには、声も軽かったし、演技にも深みが感じられなかった。ダメだこりゃ!といつの間にかうたたねをしてしまった。
だけどもう一度見てみようと、夕べは10時から1時半ごろまで、最後まで見てしまった。素晴らしかった。声も演技も。
それで、ちょっとYouTubeを調べてみたが、シモンボッカネグラのビデオはなかった。コンサートでのバリトンとしてソプラノとの二重唱が見つかった。

そこで、先ずはテノールとしての歌唱を二つ挙げて見ることにしたい。
1)3大テノールコンサートで、スペインのグラナダの美しさを歌ったGranadaの歌唱(1994年)(クリック可です)まだまだ若さが漂ってました。
メキシコの歌マラゲーニャも良いですよ。

2)トリノの冬季オリンピックでは、開会式にパバロッティーが歌い、そのメロディーをフィギュア―スケートのフリーの演技の曲に荒川静が用いて金メダルを取った歌劇”ツーランドット”の誰も寝てはならぬ(Nessun Dorma)(クリック可です)。 バリトンもやれるだけあって、こういう重めの声のテノール歌手。

3)引退前に、バリトンをやりたかったそうで、そう宣言してすぐの2009年に、歌劇”イル・トラバト-レ”の中で歌われるソプラノとバリトンの二重唱をあるコンサートで歌った。ソプラノSondra RadvanovksyとPlacido Domingo(クリック可です) これも素晴らしいバリトンぶりです。

スペイン生まれ、メキシコ育ち。一流のテノール歌手、バリトンもこなす、そしてオーケストラの指揮。ドミンゴは多彩な人です。

ありました。ドミンゴのシモンボッカネグラの舞台。フレミングがインタビューしてます。(クリック可)12フィルム中の2番目ですが、ここから関連を探していけるでしょう。

2 件のコメント :

木の実 さんのコメント...

権兵衛さん、ドミンゴの歌を沢山聴かせて下さり、有難うございました。
どれも、力強く素晴らしいです。
私も、昨年見損なってしまった「シモンボッカネグラ」楽しみにしています。

権兵衛 さんのコメント...

木の実さん
歌劇道化師の冒頭でバリトン歌手が歌う、”皆さま御免なすって”をあのドラマティックテノールのデルモナコが歌っているのを聞きました。大したものでした。モナコほどではないが、声の重い目のドミンゴも頑張れるんですね。