ああ多分、鍵盤の下にある回路のスイッチの接触面の汚れかな、なんて思って居たら、音はちゃんと出ますという。どれ!と思って鍵盤をいじろうとしたら、二つの黒鍵が無い!根元から折れて、無くなってしまっている。代用品を作ってつけるのは私にはチトなー、と考え始めたら、お母さん曰く「この黒鍵は仕方ないんですが、時々、中で金属のものがガチャガチャいって、何か壊れてないかと思うのですが、私のドライバーは短くってネジが回せないのでお願いします」と、小学校へ入る直前ぐらいの坊やにまで、お願いしますと云われちゃ、頑張らねばナンマイ。
確かに私の柄の長ーいドライバーが必要だったが、ネジを全部外して、中を見るも何も落ちてない。まあ配線でもちょっと見ておきましょうと、目で追うと、ワ~!スピーカーの磁石に何と!大小取り混ぜて2,30個のネジがびっしりくっついている。絵や写真をを入れるアルミパネルをとめる金具も沢山。この一部が磁石からはなれてガチャガチャいってたんだ。一件落着と閉じようとして、またもワ~!。もう一方の端にも、もう一つのスピーカー。その磁石にも大小取り混ぜて沢山のネジ!これも取り除いて、修理の時にぬいたネジをキープするためのネジ皿が一杯こ!蓋を取り付けてお返ししたが、坊やがもっと小さかったときに、裏側にある隙間から、どんどん入れたものと思われるとのこと。
以上は前置き、これからが本題。電子ピアノの中の状況を説明する時に、坊やも一緒だったので、「両端から音が出るでしょう。これはスピーカーなの。」彼は分ったような顔をしている。「スピーカーにはね、磁石がついてるんだけど、その磁石にこんなに沢山のネジがついてんだよ。これが磁石から何かの拍子で外れてガチャガチャなってたんだと思うよ」と言ったのだが、磁石のところで彼は分らんという顔をした。「そうか、磁石は小学校3,4年生の時に習うんだね。難しかったかな?」って言ったら、お母さんが坊やに向かって「ホラ、マグネット、マグネット知ってるでしょう?」坊やは得心が行った顔をした。
そうだよなー、ホワイトボードや冷蔵庫の表面にはマグネットを使ってるんだよなー!磁石は古語なんだ!
8cm四方ぐらいのビニール袋に出てきたネジをいっぱい詰めて、電子ピアノを持って帰られた。あの坊や、小さい時に、隙間からネジをどんどん入れるのが面白かったんだろうなー。
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