9月4日マッターホルンをもう一度見たいと思いましたが、早めに汽車に乗りました。予定をちょっと変えてスイスの首都ベルンを見たいという気が起こったのでした。車中で4人で向かい合う席に私たちと25,6歳の眼のくりくりっとした可愛いドイツ女性と席が一緒になりました。さて何を話そうかと考えてるうちに、連れ合い殿が口火を切りました。彼女は自分の英語力なんか全く気にしない。聞きたければ何とかして聞きたい、話したければ何とかして話したい人で、これが彼の人の特質と認めてるのですが、今回もヒエーと云いたくなるような英語で何とか相手を巻きこんでました。
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ドイツ人女性はチューリッヒ空港からベルリンに帰るとか。仕事をしてるようですが、1週間休暇をとってツエルマット周辺を歩いてたとのことです。ゆったりした余裕を感じましたネ。途中ベルンを経由してチューリッヒの方へ向かう列車に乗り換えたのですが、われわれは荷物が多かったので列車の1階にいて連れ合い殿を座らせて私が立っていたら、2階に行った彼のドイツ女性わざわざ2階が空いてるよと、呼びに来て、荷物を運び上げてくれる親切。又しばらく3人で話していました。ベルンでそのまま汽車旅行を続ける彼女と別れましたが、わざわざ1階まで下りて来ようと云う彼女を制してその場で別れました。なんだかやさしい日本女性を見てるようなウエットさに驚きを感じました。
左はベルンの旧市街の中央通り、石畳の道にトロリーバスが走ってます。向かいは時計塔。雨が降ったりやんだりでした。その中央通りにアインシュタインが住んだ家が博物館のような感じで、保存されてました。アインシュタインは実力がなかなか認められず、この街にあった特許局で働いていたのでした。
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特許局の仕事は氏の力からすれば、退屈なものであったに違いありませんが、家庭を守るため働き、右上の写真に見える部屋で、特殊相対論を作り上げたのでした。窓の下からは市街のざわめきがきこえたでしょう。いろんな資料が簡単に手に入る研究室でもありません。議論をする相手もなかったでしょう。こんな環境下であの理論を作ったのかと思うと、ここが聖地のように思えて、なんとも立ち去り難い感動を覚え、しばしたたずみました。
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ベルンの駅で、サンドイッチと飲み物を買って立食。うんとケチケチ旅行です。それから汽車に乗って雨模様のグリンデルワルドへ。宿のベランダの目の前にアイガー北壁がそびえていて、何とラッキーなこと。
翌朝は打って変わって晴れてきました。朝の内の雲間のアイガー
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Grindelwaldから見た雲の上のJungfrauです。
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Jungfrau jochへの登山電車の中継駅Kleine Scheideggからの眺めを。アイガー北壁と、アイガー氷河が見えてます。
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