2020年5月26日火曜日

責任者のいない国

責任者とは、責任を負うべき人。つまり、問題が出来たときには責任を取る人。 つまりは責任者とは責任を取るためにいるようなものである。
この国に果たして、今、責任者はいるのだろうか?コロナウイルス感染症対策関係のやり取りで 政府関係者から、何度「専門家」という言葉を聞いたことか。「専門家」という言葉が 責任逃れの言葉に使われてしまっている。確かに専門家はその分野に熟知しておられる方々であろう。責任者が 自信をもって信頼する方々を招致して議論してもらって、その議論を踏まえて、責任者が自分の言葉で明確に しゃべればいいのである。「専門家」という言葉は一度言えばいいだけである。
昨日は検事総長も「専門家」に列せられた。責任者と呼ばれる人はその「専門家」の考えを披露するだけだった。

嘗て、中曽根康弘という首相がいた。最近お亡くなりになった。私は、その方の考えに必ずしもくみするとは思はなかったが、 責任者の姿として立派であった。心から尊敬申し上げている。今の「責任者」は中曽根さんの「政治家は、歴史の法廷の被告人である」 という言葉をどう聞くのだろうか。

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