2013年2月18日月曜日

高梨沙羅さん おめでとう

スキージャンプ女子の高梨沙羅さんが、ワールドカップの総合優勝を果たした。しかもあと2戦を残して決めた。

ジャンプ競技は急斜面を滑り降りて、途中から時速約90kmの速さで空中に飛び出し、飛距離と踏み切ってから安全に着地するまでの姿勢の美しさを競う。競技者にとっては恐怖心との戦い、踏み切る瞬間の集中力、風の捉え方との戦いでもある。
どの競技でも大事な要素だとは思うが、精神力、集中力、体力は特にジャンプでは重要だと思う。ジャンプは通常2回飛んで優劣を競うが、二本とも揃ってうまく飛べないと優勝など望めない。一本目上手に飛んでトップに躍り出た選手が、二本目で失敗し結局、順位を落としてしまった例を何度も見た。ワールドカップという華々しい舞台で、二本揃え、その上二本揃えた他の選手をしのぐのだ。しかも14戦して8回優勝という素晴らしさ。それが16歳の少女なのだ。脱帽と言うほかない。

「もっと遠くに飛びたい、遠くに飛んだらどうなるんだろうという気持ちではないかと思います。こう飛べばこうなるといったように大体のイメージが出来るんです」と「好奇心」の強さと「想像力」の豊かさが重要と述べているとのこと。好奇心想像力、何にでも通ずる、人が備えるべき大切な要素なのだ。
1月の札幌での試合の時は不調の谷底だった。スキーを担いでじーっと前を向きながら考えている様子の報道写真が印象深かった。その直後の蔵王の大会で連勝したのだが、修正する能力の高さも感じられる。

旭川出身。訥々としたしゃべり口、飾らないあどけなさ。3月に帰国したら、マスコミに追われて大変だろうけど、とてもしっかりした子だから大丈夫と思う。
きっとまた、ルールの変更があったりするだろうけど、必ずや適応してくれることだろう。表彰台のトップに立っても、2位、3位の選手より、頭一つ低い小柄の少女に感嘆と畏敬の念を感じつつ。

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