2016年11月20日日曜日

差別発言に思うこと

今、トランプというアメリカの次期大統領と決まった人の、選挙活動中に放った馬鹿な差別発言がもとで、アメリカの学校でとんでもない、ケネディー大統領以前の状態に逆戻りしたのではないかと思うような事が起こっている。選挙で選ばれるためには手段を択ばない仕方で、本人は分かっていて言ったのだろうが、今更「悲しい、やめてくれ」と言ったって、放たれてしまった言の葉は消せない。覆水盆に返らずだ。
浅はかな、近視眼的な人物なのだろう。

こんなことを考えていた時に、ふと今年の3月初めに、相模原の北辺の小さな小学校で行った理科実験支援授業の事を思い出した。6年生対象の「ビタミンCたっぷりなものは?」と云う実験講座で、子どもたちはビタミンCが豊富なものと云えばレモンで、色は黄色で、酸っぱいという、一般に流布してしまっている間違ったイメージをすっかり打ち砕かれる。
子どもたちは自分で実験、発見する体験の他に、「皆が言ってることだからとか、有名な人が言ってるから」という理由だけで信じてしまってはダメで、自分で確かめることの大切さを学ぶのだが、その講座のリード役をしたQさんが最後に「青い目、茶色の目」という話をした。米国の一人の先生が、差別とはいったいどうやって発生するのかということを児童に体験させた話である。我々が行った理科実験の授業の中身とは直接関係ないけど、とても時宜を得たものだったと思うのでここで紹介したい。
その報告は理科で遊ぼう会のHPに載っています(クリックしてください)。そして「青い目、茶色の目」の内容はQさんの9年前のブログに紹介されていました(クリックしてください)

今般、米国の学校などで起こった差別の現象は、決して子どもたちだけから起こったのではなく間違いなく、親たちに発しているものであろう。その国の教育の状態が浮き上がってくる。そして悲しいことに、日本でも、最近横浜での福島から避難して来た子のいじめ報道のなかで、いじめられた子の家が補助を貰っているんだろうと、いじめの種にされたと指摘された。これも、親の問題であろう。補助を受けていることを種に攻めるなんて発想は子どもたちだけで考えられるものではあるまい。親たちに避難するに至った人たちの窮状に思いをいたす想像力すらないことに、もう何とも言えない悲しさを覚える。これは教育の問題だと。学校での教育、親たちがいる社会の在り方、親たちが育った家庭の教育の問題。
このトンデモない親たちのもとにいる子供たちを救い出すにはどうしたらいいのか。社会をただそうとする沢山の発言と行動がもっともっと必要に思う。

2 件のコメント :

QQ さんのコメント...

ブログの紹介、ありがとうございます。

青い目・茶色の目の話しは私が親しくしていた、
教師をしているカナダ人のべス&デーブ夫妻が
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で犠牲になっている
子どもたちを嘆いて真剣に話していた時に話題に
なったのですが・・
彼らにはかなり良い刺激をもらいました。
今、トロント郊外の学校で子供たちを教えていますが、
良い先生になっていると思います。
ほんとうに子供たちに取って良い先生、大人に
恵まれることがとっても大事だと思う今日この頃です。

権兵衛 さんのコメント...

QQさん、コメント有難うございます。

私たちの活動は各行事毎に会う子供たちは変わり、
何度も会うことは出来ませんが、
会う子供たちには理科の事だけでなく、将来プラス
になるであろう印象を残せたらなーと思います。