2016年2月21日日曜日

蟻社会の研究が進んだのですね。(蟻から学ぼう)

20年前にこんな新聞記事を読みました。強い印象とを伴って覚えています。「優秀な働き蟻の集団の中に、何処をほっつき歩いているかわからないような、役立たずに見える蟻が少しいる蟻社会の方が、優秀な働き蟻だけの社会より栄える」というコンピュータシミュレーションの結果に基づいて、北大農学部の研究室で実際に蟻の社会の研究を始めるというものでした。
つまり、優秀な働き蟻の集団は何処かにエサ場を見つけると、皆列をなしてその場所に通い、どんどんエサを集めてくる。でも集めつくすと、次のエサ場を探すのに苦労する。だけど、何処をほっつき歩いてるかわからないような、あまり優秀そうには見えない蟻がほっつき歩いてる間に、別のエサ場に行きあたり、後は、優秀な働き蟻が収穫する。その結果後者が栄えるという内容であったと思います。
最近メディアで北大農学部での蟻の研究結果が取り上げられていましたね。いろんな試行錯誤があったと思います。最終的には、数個の異なるグループに属す約1200匹の蟻に識別のための異なるマークを付けて行動を調べたのでした。1200匹に異なるマークをつけるって簡単に言っていたが、大変な事でしょうね。大変な研究であったろう事は想像に難くありません。それはさておき、その結論は上記の仮説とは違い、 蟻の社会は必ず約20%の働かない蟻を作り、働かないアリたちは、くたびれて休みたくなった蟻の交代要員として待機しているのだそうで、蟻は実に賢いなーと思いました。グループの中から、待機組を取り除くと、自然に新たに待機組が出来るというのですから、素晴らしい。
あまりの忙しさにつぶれたり、歪んでしまった人々の話を聞くにつけ、人間社会、蟻から学んで、もう少し利口にならないといけませんね。ようやく実を結んだかに見える研究、是非人間社会にも生かしたいものです。

0 件のコメント :