2018年6月13日水曜日

馬はくわないと言う!

この頃、「ビジネスモデル」とか、「経済効果」とか、お金にまつわる話が巷間に溢れていて、辟易している。それも、先見性のある話ならまだしも、目先の効果にとらわれてる話が多い。オリンピックだって、スポーツの祭典とみるより、目の前で発生する経済の効果が語られることの方が多く、本末転倒に感じて、この頃のオリンピックには興味が薄れてしまった。
そんなことをふと思ったのは、トランプ大統領の経済にのみ偏ったやり方に、何ともやりきれなさを感じたからか。
金で思い出したことがある。 私が若いころ、父が自分が学生時代、同じ下宿にいた学生の話をしばしばした。台湾から来ていた金持ちの家の学生の話である。全く金持ちらしくない生活をしていたとの事。
父はチェロを弾くのを楽しんだらしいのだが、「セロを弾くと、やかましくって勉強ができない」と、彼が抗議に来たことを独特の言い回しでしゃべっていた。
台湾から来た学生に関する父の回想の中で、今でも時々思い出すことに、「金か、金は馬に食わすほどある。しかし、馬は食わんと、こう言う。」だった。自分を馬に譬えたのかどうかは知らない。金で儲けるなんて卑しいことととは言わないが、そんな気風があった昔が懐かしい。ましてや貯めるものか?うまく使って社会全体をずーっと住みよくするという素朴な考えはどこへ行ったのだろう。

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