2015年11月22日日曜日

勇気あるイスラム教徒の女性


パリのテロ事件に関連して今日のニュース番組のなかで見た感動的なシーン。
死者を悼んで集まっていた人々の前に、真剣で居ても立っても居られない様な面持ちの女性が立っている。胸元に掲げる紙には何か書いてある。
解説では、その紙を見せながら、自分はイスラム教徒であること、自分の心はここに集まる人々とともにあり、亡くなった人々を共に悼む旨を告げていると報じた。集まっていた人々は彼女が話している間は、何かバリヤーを張って聞いている様子だったが、そのうち、1人がイスラム教の女性の肩を抱き、そして人々は一塊になった。多分このイスラム教徒の女性がその行動をとるには、大きな勇気を要したであろう。その勇気とそして融け合っていく心が抱き合う人々の塊として見た時、深い感動を禁じえなかった。
QQさんがご自身のブログに紹介されたアントワーヌ・レルスさんの対応やこのイスラム教徒の女性の精神が広がることが報復の連鎖を断ち切る大きな力となるはずと思う。

東アジアに住む人々の間にある、過去の歴史に関わるわだかまり、怨念も、相手がそうするなら、それに報いてやろうとするのではなく、あくまでも心を通じ合えるような努力が民衆の中で広がることがとても大切なのではないだろうか。相手がどんな態度を取ろうとも。

2015年11月19日木曜日

不知火型の横綱土俵入り


大相撲の横綱土俵入りは、大雑把に言うと雲竜型と不知火型の土俵入がある。鶴竜は前者を、白鵬と日馬富士は後者を採用している。 私は子どものころから不知火型が好きだった。

羽黒山の豪快な不知火型の土俵入りが素晴らしかったと聞くが、残念ながら羽黒山を見たのは引退相撲の時。そのあと、不知火型の土俵入りを したのは吉葉山だった。この型の土俵入り、両手をサッと開いて、さあどこからでも来いと云う感じの豪快さが好きなのだ。だから、短命だったが、吉葉山は好きなお相撲さんだった。

不知火型で土俵入りを採用している白鵬が猫だましをやって物議をかもしている。相撲が勝負だけのスポーツという位置づけなら 私は何も言わないし、イイんじゃないと云うんだけど。

さあどこからでもかかってこいと云う土俵入りをしておいて、その後で猫だまし・・・。私も違和感を感じる一人です。

2015年11月17日火曜日

ルパブリック(リパブリック)広場@パリ


4年前の7月、ルパブリック広場から歩いて5分くらいの安宿に泊った。広場に面したレストランで夕食も一回とった。 道に置いた椅子には、老若男女、飲み物片手に喋ったり、本を読んだりしていた。
今度もそんな状況下の暗転だったろう。急に人生を遮断されてしまった多くの方々に哀悼の心を捧げる。

人をあやめる事によって、いったい何が得られるのか、世界の視界が晴れやかに見えてくるとでも云うのだろうか。馬鹿な!

2015年11月1日日曜日

出る杭打つ奴ぶっとばせ

ラグビーの日本代表がイギリスで行われたワールドカップで善戦し、メディアをにぎわした。騒ぎがひと落ち着きして、今頃、ワールドカップ関連記事中に、「出る杭を打つ」なんて文字を見た。久しぶりに目にしたフレーズのような気がする。
ジョーンズヘッドコーチ(HC)が就任したころは、ミーティングにおける選手たちは皆下を向いていたという。「物言えば唇寒し・・・」なんて状況があったらしい。出る杭の強力な打ち手がはびこっていたのだろう。
ジョーンズHCのもと、選手たちは自分の意見を言うようになったらしい。その最たる者が五郎丸選手とのこと。氏のものすごい鍛錬に耐え、選手たちが自信を持ったことも大きな意味があったであろう。南アフリカ戦最後の場面、ペナルティーキックでゴールを奪い3点獲得して引き分けに持ち込める場面で、ジョーンズ氏は引き分けをの意見だったが、選手たちはペナルティーキックではなく5点とれるトライに挑み、遂に勝ってしまった。失敗するかも知れない、その時は負けになる、でも勝利を目指してやりぬくんだと、決めたのは選手達であり、それをやりぬいたことは素晴らしいことだと思う。もし成功せず、負けたとしても引き分けねらいの作戦より、選手には大きなものが残ったであろう。勝ったのだからなおのことだ。
ところが、ジョーンズ氏は日本ラグビー界の古臭い体質にあきれ果て、日本代表を去る。ジョーンズHCの不在のもと、選手たちは出る杭を打つ奴らをぶっ飛ばせるだろうか?選手達の本当の正念場はこれからなのではないだろうか。是非是非出る杭を打つ奴等をぶっとばし本当の活力をもたらしてほしい。今度の成果が一過性のものとならないためにも。

ところで出る杭を打つって久しぶりに目にしたと書いたが、本当は日本の社会全般に、そんな状態がはびこっているのではないか? 日本の政界も似たようなと言うよりもっとひどい状態にあるような気がする。自民党内は「物言えば唇寒し・・・」というか、それを過ぎてあたかも「大政翼賛会」のような体を呈している。正常な状態になれるかどうか鼎の軽重を問われる時は近い。克服できないなら、これをぶっ飛ばさねばならない。選挙が待ち遠しい。日本の有権者も正念場を迎えることになる。